プラットフォーム
-TSUNAGATE®-
労働人口の減少が進む昨今、建設業界では慢性的な人手不足が大きな課題です。竹中工務店では、この課題を解決するため、限られた人数で効率的に建設工事を行う技術の開発を進めています。その一環として、建設ロボットや建設現場のIoT化を推進しています。
IoTを活用するには、通信を行うための電波が必要です。しかし建設現場では、トンネルや地下など、電波の届かない場所が数多くあります。一方で、通信を行うために建設現場内の各所に有線LANを這わせて、Wi-Fiアクセスポイントを設置していくのは手間のかかる作業でした。そこで、電力線を使って通信を行うことができるPLC (Power Line Communication:電力線通信)技術を活用し、建設工事で使用する「仮設電気配線」を使って通信網を構築できるIoTプラットフォーム「TSUNAGATE」を開発しました。
PLC機能を搭載した仮設分電盤「TSUNAGATE BOX」を建設現場に設置することで、建設現場内にIoT環境が構築されます。各「TSUNAGATE BOXが」自動的に「TSUNAGATE CLOUD」につながり、さまざまなICTツールをクラウド上で一括管理することができるようになります。
「TSUNAGATE」の概要
機能
- ①建設現場におけるネットワーク環境の構築
- ②各ICTツールをクラウド上でつなげて一括管理
- ③遠隔からのモニタリング/操作
- ④センサー情報の収集
構成
本システムは以下の3つの技術から構成されています。
■TSUNAGATE BOX
PLC機能(電力線通信機能)を搭載した仮設分電盤です。
従来の仮設分電盤と同様に設置するだけで、自動的に建設現場内にネットワーク環境が構築されます。小型パソコンを内蔵しており、 Wi-Fi、照明、サイネージ、センサーなどを制御できます。
■TSUNAGATE CLOUD
「TSUNAGATE BOX」にインストールした機能を監視・制御するクラウド管理システムです。クラウド化することで、遠隔地からの操作が可能です。
■TSUNAGATE VIEW
仮設電灯に繋ぐだけで、天井から360度の映像を取得して「TSUNAGATE CLOUD」に保存できる、PLC機能を搭載したカメラシステムです。「TSUNAGATE BOX」と同様に、「TSUNAGATE CLOUD」から制御します。また、複数設置することで、現場内を見渡す「バーチャル現場巡回」ができます。