Mobility as Interface
202X年、様々な問題に直面する社会においてモビリティがもたらす可能性を都心から1時間ほどのある郊外を舞台に、建築と都市の視点から提案する。人とまちをつなぐ「インターフェース」としてのモビリティの姿を探る。
01人口減少と高まる「郊外」の価値
日本の人口は2050年にも1億人を割り込むといわれており、人口減少や少子高齢化がより顕著になりつつある。2020年に発生したコロナ禍の影響もあり、生活・労働形態の変化から都心から1時間ほどの「郊外」の価値が見直されつつある。
02地域のデータとモビリティの運用
MaaS (Mobility as a Service)は、鉄道網が発達している日本において非常に有効だと考えられている。郊外において様々なデータとモビリティの運行を組み合わせる事で、よりきめ細かい交通・公共サービスが提供されるようになる。
03近隣住区論のアップデート
戦後に開発された郊外のニュータウンは開発から50年以上経つものも多く、C.A.ペリーの「近隣住区論」の原則を多く取り入れている。開発当時とはコミュニティや公共空間の考え方が変わりつつある中、モビリティのもつ可能性と共に近隣住区論をより柔軟にアップデートする。
04Ma(間)bility
単なる移動手段としてのMobilityから様々な情報や機能、さらにはコミュニケーションの担い手として都市と建築の「インターフェース」としてのMa(間)bilityを提案する。住宅や建物、道の一部となるように規格設計される事で家具や窓のように生活に溶け込むモビリティの姿。
05時間とともに移ろう「道」
時間帯や状況に応じてモビリティやMa(間)bilityの運行計画を変化させる事で地域内の様々な機会やコミュニティを支える。ほんの僅かな距離の移動をMa(間)bilityが担うことで地域の雰囲気の一部になりながら、切れ目のない交通やサービスを整える。
松岡正明
塩月卓也
石澤宰
伊勢田元