放射線遮蔽ボード「RadBoard®-X」を医療施設に初採用

2019年10月1日
株式会社竹中工務店

竹中工務店(社長:佐々木正人)と吉野石膏(社長:須藤永作)が2018年に共同開発した放射線遮蔽ボード「RadBoard-X」(特許出願済)が、山形大学医学部東日本重粒子センターのCTシミュレーション室に初採用されました。

「RadBoard-X」は従来の遮蔽ボードに比べ、主にγ線、X線に対して優れた遮蔽性能を発揮する内装材で、環境に優しい天然無機材料から構成される無鉛ボードで施工性に優れ、一般のせっこうボードと同様にリサイクルが可能です。
最新の医療施設では、がんの放射線治療をはじめ、疾病の早期発見、診断などあらゆるフェーズで放射線の利用は欠かせない技術となっています。今後の幅広いニーズに対応するために、大学病院から地域の一般病院、診療所の新築からリニューアルまで、これまでの鉛ボードを使用した遮蔽材に変えて、本製品を積極的に活用展開していきます。

放射線遮蔽ボード「RadBoard-X」

放射線遮蔽ボード「RadBoard-X」

「RadBoard-X」を適用したCTシミュレーション室

「RadBoard-X」を適用したCTシミュレーション室

放射線遮蔽ボード「RadBoard-X」の特長

遮蔽性能:
従来の遮蔽ボードに比べ、放射線の中でも特にγ線・X線に対して優れた遮蔽性能を有しています。医療施設(病院)におけるレントゲン室、CT室などへの適用に最適です。
環境性:
素材は、せっこうと高濃度の重晶石(硫酸バリウム:BaSO4)などの天然無機材料から構成されており、各種法令で規制されている鉛などの有害重金属を含有しない、人と環境にやさしい製品となっています。

放射線遮蔽ボード「RadBoard-X」の製品仕様

寸法 T15mm × W910mm × H1820mm
重量 約47kg
性能 鉛当量1.5mm ※1
曲げ破壊荷重 長さ方向:650N以上、幅方向:220N以上 ※2
含水率 3 %以下
不燃認定 NM-4604
ホルムアルデヒド放散量 0.1mg/L未満
  • ※1公設試験所による測定(X線管電圧100 kVにおける測定値)
  • ※2試験方法 JIS A 6901

山形大学医学部東日本重粒子センター

山形大学医学部東日本重粒子センター
設計 日本設計
施工 竹中工務店
構造 鉄筋コンクリート造
階数 地下1階、地上4階
建築面積 2,459.8m2
延床面積 7,415.36m2
工期 2017年3月~2019年5月