初採用の木造技術を多く採用した国内最高層の木造建築 単身者向け社宅「フラッツ ウッズ 木場」が竣工
2020年2月3日
株式会社竹中工務店
竹中工務店(社長:佐々木正人)が開発事業の一環として建築を進めていた12階建て木造化建築物となる単身者向け社宅「フラッツ ウッズ 木場」が、2月14日に竣工します。
当プロジェクトでは、当社開発の「2時間耐火の燃エンウッド®」、木質耐震補強技術「T-FoRest®」の他、都市部で木造・木質化建築を実現する多くの次世代木造技術を初適用しています。
最上階に位置する共用のカフェテリア、フィットネスルーム、スタディールームをはじめ、高層ビルの内外装に木が“現し”の木造部材や木質建材を取り入れることで、柔らかな風合いを実現し、木のぬくもりのある快適な空間を実現しています。
所在地 | 東京都江東区東陽3丁目 |
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建物概要 | 地上12階 鉄筋コンクリート造+木造 免震構造 |
設計・施工 | 竹中工務店 |
用途 | 独身者用家具・サービス付賃貸住宅(252戸) |
運営委託先 | 大和ライフネクスト株式会社 |
開業時期 | 2020年3月 |
また、建築環境総合性能評価システム「CASBEE※1」Aランク相当の環境性能を確保するとともに、屋根一体型の太陽光発電設備による創エネと潜熱回収型給湯器やLED照明の採用により3階フロアの8戸を対象としたZEH Ready※2の達成を目指し、サステナブル社会の実現の足掛かりを築きます。
- ※1CASBEE: Comprehensive Assessment System for Building Environmental Efficiency
- ※2ZEH Ready: 外皮性能の基準を満たした上で、基準一次エネルギーから50%以上の省エネ・創エネ
当社は、当計画地の隣地で単身者向けに同様の家具・サービス付賃貸住宅「フラッツ東陽」を2008年に開業し、大和ライフネクスト社が運営を行っていますが、当計画でも2020年3月より同社が運営サービスを居住者に提供する予定です。
プロジェクト背景
戦後まもなく植林された人工林の伐採適齢期を迎え、日本の森林は本格的な利用期を迎えつつあります。一方で林業就業者の減少や国産木材需要の低迷など、日本の森林の周辺には様々な社会問題があります。
こうしたなか当社では、技術革新とプロジェクトへの木材利用を通じて日本の森林資源と経済循環を促し、国内の森林に係る問題の解決と、当社が提唱する「森林グランドサイクル®」※3の構築による地方創生につながるまちづくりを進めています。当プロジェクトでは、都市の大規模木造建築を可能にする耐震性能、耐火・防災にかかわる要素技術を木の適材適所の設計により数多く初適用しています。
これらは、政府の推進する国産木材利用と公共建築物等の木造・木質化に貢献し、SDGsの推進にも資するものです。
- ※3森林グランドサイクル:森林とまちをつなぎ、森林資源の循環を木材を活用した地域経済の循環を構築すること。当社の登録商標。
初採用の技術
当プロジェクトでは、国産材の利活用、今後の更なる大規模な木造建築を実現させる最新の木造技術、防耐火技術を数多く初採用しました。
今後もこれらの木造技術を多くの建物で採用することで、人にやさしく森林資源の循環に貢献するまちづくりを目指します。
関連ソリューション
当社は、国内木材利用を促進し、低炭素社会や地域創生につながるまちづくりを進めるため、先進的な技術で「都市木造」を推進しています。