竹中技術研究所がCASBEE-ウェルネスオフィス認証
最高評価の「Sランク」を取得
2020年6月3日
株式会社竹中工務店
竹中工務店(社長:佐々木正人)は、2019年10月にリニューアルした「竹中技術研究所」(千葉県印西市)において、(一財)建築環境・省エネルギー機構が推進する建物の総合環境性能評価システム「CASBEE※1-ウェルネスオフィス認証」の最高評価「Sランク」を取得しました。
CASBEE-ウェルネスオフィス認証は、建物利用者の健康性、快適性の維持・増進を支援する建物の仕様、性能、取組みを評価する仕組みです。建物内で執務するワーカーの健康性、快適性に直接的に影響を与える要素だけでなく、知的生産性の向上に資する要因や、安全・安心に関する性能についても評価するものです。また、評価結果は各評価項目の合計点数により5段階で表され、「Sランク」はそのうち最も高い評価です。
- ※1CASBEE : Comprehensive Assessment System for Building Environmental Efficiency
評価されたポイント
評価対象は、今回のリニューアルの中心である研究棟のオフィスエリアです。特に評価のポイントとなる健康性、快適性、知的生産性については、研究員がアクティビティに合わせて場所を選択するワークスタイル「ABW(Activity Based Working)」を進化させた点、象徴的な大階段と吊り階段により立体的に一体空間を構築し、コミュニケーションの誘発と歩行促進へ配慮した点が高く評価されました。ABW導入にあたっては、家具・空間構成のみならず、温熱・光環境の観点から多様性に満ちた執務スペースを創出しています。
また、イノベーションを目指して構築した「調の森 SHI-RA-BETM」は、地域の植生に配慮した緑地計画や、養蜂・水草の生息域外保全などの取り組みが、生態空間の創出という点で同様に高い評価点を得ています。
「竹中技術研究所」リニューアルコンセプト
「新価値創造力の向上」を目指した2つのコンセプト①Creation ~一人ひとりの創造性が高まる環境へ~ ②Innovation ~オープンイノベーションを促進する環境へ~ を基に、既成概念にとらわれないゾーニング・空間設計と最新の建築・設備・情報技術を適用し、2019年10月にオフィスエリアを大規模にリニューアルしました。
- ①Creationでは、「家具・内装による多様性」と「建築設計による空間や環境の多様性」を掛け合わせ、屋外環境の変化を感じながら執務できる場や外部からの刺激を感じにくい場、温熱・光環境を好みに調節できるシステムなど創造性を刺激するさまざまな取り組みにより空間を構築しました。さらに、多様な個人が行き交う空間設計により、従来よりも活発なコミュニケーションを醸成することにより、創造的活動の増加も期待できます。
- ②Innovationでは、外からの刺激によるイノベーションを目指して、課題の発見や解決策の創出につながる「深い対話の促進」と、「研究資源のオープンな活用」に適した環境を整備しました。分野や立場を超えたダイナミックかつセキュアな議論を加速させるとともに、ときにはお客様も巻き込み、イノベーションの創出を後押しします。リニューアル以来、ロボティクス分野のベンチャー企業や材料メーカーなどとの協業活動を開始しています。
「竹中技術研究所」概要
建築主 | (株)竹中工務店 |
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建築地 | 千葉県印西市大塚1-5-1 |
構造 | RC造 |
規模 | 地上4階、塔屋1階 |
延床面積 | 39,162m2 |
改修面積 | 6,275m2 |
増築面積 | 420m2 |
工期 | 2018.7~2019.9 |
関連ページ
CreationとInnovationをコンセプトに、「新価値創造力の向上」を目指したリニューアルの概要を約7分の映像にまとめました。