不燃ダンボールダクト「エボルダン^®」30年の耐久性能を実証～安全性向上、CO₂排出量削減、省人化などに貢献するエコ素材～

竹中工務店（社長：佐々木正人）、山田ダンボール※1（社長：中川孝昭）、協立エアテック※2（社長：久野幸男）が共同開発した不燃ダンボールダクト「エボルダン^®」が、一般財団法人 化学物質評価研究機構より30年の耐久性能評価を受けました。

「エボルダン」は、ダンボールの両面にアルミシートをラミネートした不燃ダクトで、2004年に3社共同で開発した不燃ダンボールダクトに改良を加えたものです。ダンボールを2層構造から3層構造にすることにより、断熱性能を向上させるとともに、ダクト部材の継ぎ目のジョイントを改良することで、耐圧性能を600Paから1000Paへ高めました。
このたび、一般財団法人 化学物質評価研究機構による劣化評価において、使用期間30年経過後でも製品性能を保持できることが実証されました。

当ダクトは、従来の金属ダクトよりも重量を約3分の1に軽量化しているため、地震による揺れが発生した際、天井内部材の損傷や落下時の被害を最小限に抑えることができます。
また、素材にはリサイクル再生紙を使用していることに加え、平板で運送し、現地組み立てとすることで運搬回数を減らすことにもつながり、製造時・輸送時のCO₂排出量を61％削減できます。さらに、当ダクトは断熱性能を有していることから、在来工法で必要だったグラスウール保温材の施工が不要となり、工事現場での省人化にも大きく寄与します。
なお、直近の採用実績では、当ダクトを横浜市新市庁舎（2020年1月竣工）などにも適用しています。

今後、竹中工務店、山田ダンボール、協立エアテックは、さまざまな建物に当ダクトの適用を図ることで、SDGs の達成に向けた持続可能な社会の実現や、建設業界における省人化の推進を目指します。

11月25日（水）～28日（金）開催のエコプロオンライン2020で紹介する予定です。

ダンボール部分は3層となっており、外ライナ、5mm波板、中ライナ、3mm波板、中ライナ、5mm波板、外ライナで構成され、その外側両面を厚さ30µmのアルミニウム箔でラミネートしており、紙とアルミだけのシンプルな構成で、断熱性の確保と不燃化を実現しています。