400年の歴史を誇る中山道の宿場町「奈良井宿」に
宿泊・レストラン・酒蔵を中心とした小規模複合施設が2021年夏、新規開業予定〜 重要伝統的建造物群保存地区、古民家改修プロジェクト 〜

2021年4月28日
株式会社竹中工務店
株式会社47PLANNING

奈良井宿 鳥瞰
奈良井宿 鳥瞰
奈良井宿 街並み
奈良井宿 街並み

株式会社竹中工務店(本社:大阪市中央区、取締役社長 佐々木正人 / 以下、竹中工務店)と全国各地で地域の課題解決に取り組む、株式会社47PLANNING(本社:福島県いわき市、代表取締役 鈴木賢治 / 以下、47PLANNING)は、長野県塩尻市奈良井(以下、奈良井宿※1)において、約200年前の伝統的建造物等を改修し、宿泊・レストラン・酒蔵を中心とした小規模複合施設として2021年夏に開業する計画を進めています。

本計画は、文化庁の重要伝統的建造物群保存地区※注2に選定されている中山道の宿場町として栄えた奈良井宿において、「旧杉の森酒造」と「旧豊飯豊衣民宿」の二棟を改修し、建築物の営み・歴史が継承された空間、地域独自の文化資源を活用したサービス、奈良井宿ならではの価値が体感できる施設をつくることを目指しています。
「旧杉の森酒造」は、創業1793年の酒蔵で木曽五大銘柄酒と呼ばれ、酒蔵は街のシンボルでもありましたが、2012年より休業していました。「旧豊飯豊衣民宿」は、江戸時代に奈良井宿の主産業であった、曲物を作る職人の住居から端をなし、近年は奈良井宿を訪れる人々をもてなす民宿でした。

旧 杉の森酒造 外観
旧 杉の森酒造 外観
旧 杉の森酒造 内観
旧 杉の森酒造 内観

本計画は、竹中工務店が地域の森林資源の利活用を進める一般社団法人塩尻市森林公社と共に出資し設立した「株式会社ソルトターミナル」が事業主体となり、旧杉の森酒造の改修設計を竹中工務店が手掛けています。また、本施設の企画プロデュースは47PLANNNGが担い、47PLANNINGが設立した新会社「株式会社奈良井まちやど」が開業後の宿泊・飲食等の運営を行います。

また、旧杉の森酒造で酒造りをしていた「杉の森酒造株式会社」の事業承継による酒蔵再生及び日本酒製造を、事業全体アドバイザーの株式会社kiraku(本社:京都市東山区、代表取締役 サンドバーグ弘)が、旧豊飯豊衣民宿の改修設計を株式会社ツバメアーキテクツ一級建築士事務所(本社:東京都新宿区、パートナー山道拓人・千葉元生・西川日満里)が担い、レストランのプロデューサーとしてDINING OUT(※注3)を主催する株式会社ONESTORY(本社:東京都港区、代表取締役 大類知樹)が参画する等、各分野のプロフェッショナルが揃います。

塩尻市における竹中工務店の取り組み

竹中工務店は、持続可能な社会づくりや地域課題の解決に寄与・貢献することを目的とした、「連携協定」を長野県塩尻市と2020年1月25日に締結しました。連携事項の一つとして、「歴史的建物資源や文化資源の活用等に関すること」を掲げており、本計画は、その実現に向けた取り組みとして位置づけています。また、この協定に基づき、塩尻市の外郭団体である一般社団法人塩尻市森林公社と連携・協力して、森林資源と地域経済の持続可能な好循環を目指す「森林グランドサイクル®」の創出による地域課題の解決に取り組んでいます。

一般社団法人塩尻市森林公社の取り組み

一般社団法人塩尻市森林公社は、『森に親しみ、森を活かすまち しおじり』の実現を目指し、「森林管理」、「森林教育」、「木質バイオマス」を重点分野として活動しています。竹中工務店との連携事業をはじめ、森林集約化や林業事業体の支援など森林整備に向けた取り組み、森林・林業に対する意識啓発を図るための体験学習の開催やプロモーションの推進、薪の普及促進等の木質バイオマスの市民による活用促進など、様々な取り組みを進めています。

  • ※1奈良井宿:
    中山道六十九次の中で、東海道と共有する草津・大津宿を抜いた純粋な中山道六十七宿中(板橋から守山まで)、奈良井宿は江戸側の板橋宿から数えても京側の守山宿から数えても34番目に位置する。中山道の丁度真ん中の宿場町です。木曽11宿の中では最も標高が高く、難所の鳥居峠を控え、多くの旅人で栄えた宿場町は「奈良井千軒」と謳われました。町並みは国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、往時の面影を色濃く残しています。
    ※引用元 / 奈良井宿観光協会HPhttps://www.naraijuku.com/narai/
  • ※2重要伝統的建造物群保存地区:
    昭和50年の文化財保護法の改正によって伝統的建造物群保存地区の制度が発足し、城下町、宿場町、門前町など全国各地に残る歴史的な集落・町並みの保存が図られるようになりました。市町村は、伝統的建造物群保存地区を決定し、地区内の保存事業を計画的に進めるため、保存条例に基づき保存活用計画を定めます。国は市町村からの申出を受けて、我が国にとって価値が高いと判断したものを重要伝統的建造物群保存地区に選定します。令和2年12月23日現在,重要伝統的建造物群保存地区は、101市町村で123地区(合計面積約3,987.8ha)あり、約29,000件の伝統的建造物及び環境物件が特定され保護されています。
    ※ 引用元 /文化庁 https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/hozonchiku/
  • ※3DINING OUT(ダイニングアウト):
    「日本に眠る愉しみをもっと。」をコンセプトに、毎回日本のどこかで数日だけオープンするプレミアムな野外レストラン。一流の料理人がその土地の食材を新しい感覚で切り取った料理を、その土地を最も魅力的に表現する場所と演出とともに、味覚だけではなく五感すべてで味わっていただけます。更に、食を通じて、地域に残された自然・文化・歴史・地産物等を再発掘・再編集し、世の中に効果的に発信するための新しい“地域の表現フォーマット”を目指しています。歴史が息づく日本の地方都市と、現代のもっとも先進をゆくクリエイター達、その文化と感性がぶつかり合うことで、新しい創造性がうまれていきます。そして「DINING OUT」は、地域の方々と共に活動し、その土地に腰をすえた長期的なパートナーシップを育んできました。2012年に新潟県佐渡市から始まり、これまでに18回実施。今後も時代の先端をゆく料理人やクリエイター達が、地域の人々と一体となって、各地の新しい魅力を引き出していきます。
    ※オフィシャルHP https://www.onestory-media.jp/

計画概要

計画名称 仮称)奈良井宿 古民家改修プロジェクト
所在地 「旧杉の森酒造(すぎのもりしゅぞう)」(長野県塩尻市奈良井551-1)
「旧豊飯豊衣(ほいほい)民宿」(長野県塩尻市奈良井607)
敷地面積 旧杉の森酒造 / 1,768.15㎡ 、旧豊飯豊衣 / 260.1㎡
用途 旧杉の森酒造 / 宿泊施設(客室8部屋)、レストラン、温浴施設、酒蔵等
旧豊飯豊衣 / 宿泊施設(客室4部屋)、ギャラリー
宿泊・飲食 運営 株式会社奈良井まちやど(株式会社47PLANNINGのグループ会社)
酒類製造 杉の森酒造株式会社(株式会社kirakuの子会社)
事業主体 株式会社ソルトターミナル、一般社団法人塩尻市森林公社

株式会社47PLANNINGについて

本社 〒 970-8026 福島県いわき市平字白銀町2-10
代表者 代表取締役 鈴木 賢治
設立 2009年6月
URL http://47planning.jp