福祉施設

介護老人保健施設の建替計画です。高齢者の在宅復帰を総合的に支援すべく、全国的にも珍しい介護老人保健施設・デイケア・デイサービスの複合施設に生まれ変わりました。老健施設の完全個室化とともに、母体である整形外科病院と連携し施設全域でのリハビリを誘発するゆとりや、展望浴場・リハビリプール・館内ウォーキングコース・屋上リハビリ庭園など、高齢者のリハビリ意欲を高める様々な要素がちりばめられています。

大村湾の入り江に面し計画された医療福祉複合施設です。介護老人保健施設を中心に、グループホーム、通所リハビリセンターおよびクリニックを併設した複合用途。「施設」であるより「家」であることを意識し、のびやかな屋根、深い軒を特徴としたシンプルな形で、自然豊かな周辺環境に溶け込むデザインとしました。建物の全長にわたるハイサイドライトから柔らかな自然光が入り、豊かな内部空間を生み出しています。

市街地から少し離れた工業団地に建つ健康診断専門のクリニックです。建物は機能を明確にわけた3つの棟の隙間に、3つの庭を配置し、内部と外部との関わりに変化をもたせています。健診プログラムの順路を巡りながら中庭を眺め、空間的な変化を体験することで、健診での待ち時間を自然光や風景を体験するリラックスした時間にすることを意図し、健診という自分の身体と向き合う時間を有意義なものにしています。

車イス、ベッド利用者（50名）を対象としたデイケア施設です。機能性（イベントへの対応）、安全性（見守りやすさ）、更新性（将来の変更対応）を考慮し、480㎡のワンルームとしました。また、4方向からの自然採光、高天井を利用した自然換気、車イスやベッドからの視線に配慮した開口部の計画に加え、アンダーフロア空調方式を採用し、高齢者にやさしい快適な環境を創造しました。

介護型有料老人ホーム「フォレスト垂水」の隣接地に建つ、39室の住宅型有料老人ホームです。高齢者が生き生きと暮らせる住宅らしさと、介護への配慮の共存を目指しています。緩い曲線状の敷地に沿う伸びやかなボリュームにより、庭や交流スペースを包む構成としています。曲線に対し各居室を雁行配置させ、バルコニーと玄関に共用部と緩やかにつながる私的な領域を生み出しています。

施設種別／介護付有料老人ホーム
開設主体／西部ガスライフサポート株式会社
居室数／一般居室122戸　介護居室31室　
構造／RC造　免震構造
規模／ 地下1階・地上24階
延床面積／ 16,136.17㎡
設計／竹中工務店　
施工／竹中工務店（ＪＶ）

建築地は博多湾に臨む福岡の代表的シーサードエリア百道浜。長さ1ｋｍに及ぶ海浜公園と数多くの文化・娯楽施設の集結、加えて都心に近接という地の利が都市型リゾート性を醸し出す。この特性を享受しながら「生涯を現役で遊ぼう」というシニアの活力と生きがいに満ちた生活のサポートをテーマに、ゆとりとくつろぎ感溢れる個性的なすまいづくりを目指した。特に、終の棲家としての十二分な安心感を確保するため、有料老人ホームとしては九州初となる免震構造や高強度100年コンクリートを採用した。