建物を使いながら工事を行う
使用中の建物で耐震補強工事を行う
耐震補強では従来、RC壁や鉄骨ブレースを設置する工法が用いられてきましたが、騒音・振動・粉塵の発生や大型部材の搬入が避けられませんでした。これらを回避し、建物を使いながら工事を行うことができるよう、また、お客さまごとに異なるニーズに応えられるよう、当社は多様な工法を開発してきました。次に挙げるのはその一部です。
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a.竹中耐震補強ブロック(エストンブロック)
蝶々の形をしたブロックを積み上げることで部材が相互に噛み合い、水平方向の鉄筋を不要とした耐震補強です。人が運べる重さのブロックなので、ホテルや病院など工事による影響を最小化したい建物に最適です。
b.木質系の材料で耐震補強
単板積層材(LVL)、直交集成板(CLT)は丸太から切り出した板を接着剤で一体化した材料です。当社は、LVLを使った耐震補強を国内で初めて鉄筋コンクリート(RC)造建物の耐震補強工事に適用しました。木質耐震壁は、木という特性を活かした人と環境にやさしい耐震補強です。学校建築をはじめ、ホテル、病院などに相応しい工法です。
既存建物の基礎下の液状化対策工法
コンパクト・ジオラティス工法は、建物利用者が通常の業務を行いながら、格子状地盤改良による液状化対策工事を可能にする技術です。本工法では、高さ2m程度の小型掘削機を使用するため、建物内で掘削を進めることが可能です。これまでに当社で40件以上の実績がある「TOFT工法」のノウハウを活かして、事前に実施した詳細な地盤調査や地震応答解析結果に基づき最適な改良壁の配置を決定し、工事を実施します。
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精密工場の改修工事での振動対策技術
最先端の精密機械工場の改修では、微振動の制御が最重要課題のひとつです。改修工事を行っている建物内の製造ラインの生産歩留りに影響を及ぼさないよう、数々の技術を開発しました。精密機械工場だけでなく、病院の改修工事にも採用されています。
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